ウサウサずのお部屋   
ラビット・オーナーズ・カンファレンス
東京は田端の駅のすぐそばに、ウサギで有名な斉藤久美子先生の「さいとうラビットクリニック」と言う病院があります。
時折「ラビット・オーナーズ・カンファレンス(ROC)」という、ウサ飼いさんの為のセミナーをしてくださいます。
今まで2回ほど参加してますので、その時の覚書を書いてみました。
青字はセミナー内容ですが、あくまでも私が聞き取ったことですので、その点ご了承くださいね。


■18年12月11日
院長先生の斉藤先生はウサギに関する著述も多く、先生の「ウサギ学入門」はウサギを診ようとする獣医さんも手引書にするほど。
今回は「ウサギの腫瘍」について。

お話は先生の経験に基づくものですから、やはり信憑性が高い。
クリニックでの症例を、写真つきで解説してくださいます。
百聞は一見にしかず。 これはありがたい。
やはり4・5歳が腫瘍のターニングポイントのようです。

腫瘍としては「子宮」「乳腺」「精巣」「体表」「その他(胸腺腫・リンパ腫・肝腫瘍・口腔内腫瘍等)
特にウサギは、どうしても子宮系の疾患が多い。
子宮蓄膿症、子宮腺腫、子宮筋腫等々。
多くは血尿や乳腺の腫れで来院する事が多く、腹囲の増大や腹痛・頻尿となるとかなり進んでいることが多い。
またホルモン反応性乳ガンが多く、こちらは子宮と違って肺に転移する事も多い。
飼い方の質が上がって長生きのウサギさんが増えているので、人間と同じに腫瘍の確率が増えてきているのです。文化病ですね。

男の子も精巣ガンがないわけではない。ただ男の子は良性のことが多いようです。

他には、体表腫瘍。多くは良性の基定細胞腫が多いようですが、繊維腫症や粘液腫症、リンパ肉腫(これは早期発見できれば化学療法の道もある)、脂肪腫、角化上皮腫瘍等々。

クリニックの実例数では、悪性のケースは全体の約39%。自壊(腫瘍が大きくなって血行が滞り中心部が腐って、そのうち腫瘍自体が口を開ける)した場合は、その後の進行は早いようです。(これは我が家でもハムスターの前肢で経験済み)
発生部位で多いのは体幹が27例、四肢が11例、頭部が3例。

などなど、症例報告が続きます。
やっぱり避妊去勢しておいて良かった、って思いました。
避妊去勢しない場合は、まめな定期健診が必須ですね。

カンファレンスの後は、先生を交えて飼い主さんの自己紹介とウサギさん紹介。
やはりほとんどの方が、クリニックに通う飼い主さんでした。
全身麻酔と局所麻酔のお話なども出て、有意義に過ごさせていただきました。


■19年4月14日
内容は「うさぎの消化器疾患(うさぎの消化機能障害は生死を分ける)」です。
めちゃくちゃ目新しいことではないのですが、幸いなことに先生お時間がなくて、獣医師向けカンファレンスの流用だったので、私的には系統立てて内容が整理できてありがたい。
それにちょうど手に入れていた、インターズーのVECの内容がかぶっていたので、一挙に整理できます。

それにしても、いらしていた飼い主さんたちのお話を聞いていても、十人十色。
やっぱり飼い主さんの数だけ、うさぎさんの数だけ、飼い方や付き合い方はあってよいのです。
一番大切なのは、うさぎさんと暮らしていて楽しい事!
「ああしなくちゃ。こうあらねばならない」とあせる気持ちは、飼い主さんにもうさぎさんにもストレスになると思うのですよ。
ストレスのある生活が、うさぎさんには一番よろしくない。
ストレスがかからない中で、「この方がうさぎさんの体のためにはいいよ。リスクが減るよ」という飼い方を心がける。
つまり、飼い主さんは、最低限やってはいけないこと(うさぎさんの命に直接関わる危険な食餌や行為、環境)を知って、後は程度問題ですね。


昨日の斉藤先生のセミナーは前回よりかなり内容が多くて、簡単にまとめるのは(^^;;
ま、簡単に言ってしまえば

「ウサギの毛球症は、致死率が高いものではないけれど、急激に具合が悪くなった場合や、慢性的に食欲不振になっていて受診が遅れた場合には、死にいたる場合がある。毛球症の予防は、食餌の管理が第一である」

と言うことです。

斉藤先生は、参加者が分かりやすいようにと「毛球症」と言っておられるのだと思いますが、最近は「毛球症は2次的症状であって、本来は消化器官の機能停滞・不全が大元の原因であることから、「消化管運動機能低下症候群」などという呼称のほうが適切ではないか、とも言われております。
そして私も、毛球があるから食欲不振や食滞があるのではなく、食欲不振や食滞の結果、もともと胃の中にあった毛や食餌かす(食渣)が送り出されることなく水分がなくなり、毛球症といわれる状態になると考えるのが妥当だと思っています。
つまり、胃の中に多少の毛球があっても(これは年齢とともに、動物には必ず存在するものと言われています。)徐々に排出されている(つながりウンチ、じゅず球ウンチ)なら、問題ないわけで。
もっとも大量に毛が入り込み、胃の中で玉になり胃の出口あるいは腸内に詰まってしまう(イレウス:閉塞)の場合は、「毛球症」の方が分かりやすいとは思いますが。

さて、ROCですね(^^;;



ウサギの消化機能障害が生死を分ける訳とは
*ウサギは食物を取らずに長期間生理的均衡(健康な状態)を維持できない動物である
*消化機能障害が起こると「腸毒素血症」「二次的腎不全」「二次的肝不全」を引き起こす。
ウサギは同じ草食動物でも脂肪分や炭水化物のある実ものなどカロリーの高い餌を食べることなく、低栄養・高繊維の草を食べるように適応して進化している。 つまり、ウサギは複雑で高性能な消化管を持つ動物である。


と言うことは、もともと低栄養のものを効率よくエネルギーに換えるわけですので、炭水化物豊富な小麦を使った製品は、他の動物よりハイカロリーになるわけですね。
「ほんのちょっとだけよ」のシジミのおコメも、ダイエットさせるにはやめた方が早いようです。

胃の特徴
・胃壁は薄く、拡張性は低い
(つまり薄くて柔軟性がない)
・嘔吐できない(胃の形と、胃の入り口の筋肉のしまりが強くて逆流できない)
・正常時には、食塊と盲腸糞が常時胃内に残存する
・酸性度が高い


消化器の特徴
・他の動物に比べ、食物の通過速度が非常に高い(通常食べたものは6時間で排泄される)
・盲腸便栄養を営む
・盲腸便は匂いがなく、柔らかく、粘液に覆われている
(経験から言うと、つぶした内容はかなり匂います)
・盲腸便はタンパクが豊富</色>(ビタミンも)

通常、消化機能障害は血液検査に異常はない。

(では何故血液検査をするかと言うと、他の隠れた大元の病気がないことを確認するため)

異常便
・小粒便 ・超小粒便(カケラのようなもの) ・軟便 ・ジュズ便
元気な時の自分のウサギの糞の大きさを確認しておく。繊維質が高い食餌をしているほど、糞が大きい。
(その他、ウサギの品種によっても、大きさが違う気がしています。ミックスは比較的小さめではないかと・・・?)

ウサギの下痢は危険
・特に子ウサギの下痢は、元気のあるなしに関わらず死亡率が高い。
個体差もある。お腹の弱い子、強い子がある。


ラビットフードの是非
野生のウサギの食べ物は「粗繊維20〜25%、たんぱく質15%、脂肪2殻%」</色>もともとラビットフードは繁殖用(経済動物だった)なので、低繊維・高タンパク・高脂肪。
今は飼いウサギ用に各種出ていますが、まだまだ本来の食べ物には遠いですね。
ちなみに、高繊維になるほど嗜好性が落ちるようです。

ハードよりソフトの方がベター。ミックスフードは×
一頃は歯の磨耗のためにハードを薦めることもありましたが、現在はウサギを診る獣医さんのほとんどがソフトを薦めていると思います。
もともとウサギは切歯(前歯)で草を引きちぎり、臼歯を横に動かし葉をすりつぶすように食べて、歯を磨耗するようになっています。ところが、ペレットは切歯で噛み切る必要はなし。臼歯もすりつぶすのではなく、噛み潰す。つまり上下運動になるわけで、歯の磨耗にはあまり役立ちません。
かえって、ハードのペレットは歯根に過度の力がかかり、歯根をいためたり、歯を奥に押し込む作用になって、歯のトラブルを引き起こしやすくなります。ですからハードよりソフト、と言われているのです。
では何故ペレットなのか。 これは手軽に栄養管理しやすいからです。
ちなみに、表示のハード・ソフトを鵜呑みにしてはいけません。
あれは「乾燥時にどれくらいの力をかけたらつぶれるか」の表示だと考えています。
実際には、ウサギの口に入って水分(唾液)が加わると、状況が違います。
ハードと表示されていても、唾液がしみこみやすくほぐれやすいもの。
ソフトと表示されていても、ほぐれても荒いツブツブが残って、それを噛み潰すのに力が要るもの。
色々のようです。一度、ペレットを食べてみると良いですよ(^^;;
食べてみるのがイヤという方は、ぬるめの水をたらしてみてくださいね。

ミックスフードにはペレットに乾燥野菜・乾燥果物・燕麦などの穀類・ひまわりの種などが入っています。乾燥野菜はともかく、乾燥果物はカロリーが高い。燕麦などの穀類は本来ウサギには不必要な炭水化物。ひまわりの種などは脂肪分のかたまりです。どれも、本来のウサギの食餌とはかけ離れているのですね。

ちなみに炭水化物を取りすぎると、どうなるか。
もともとウサギは牧草などの繊維ですら、特殊な消化方法により、炭水化物として利用できる動物です。
なのに炭水化物のかたまりのような小麦や燕麦をとると、当然他の動物より高摂取となるわけで、<色:#0000ff>盲腸内のPH(酸性度)バランスを崩し、善玉菌より悪玉菌が多くなります。
悪玉菌が異常繁殖するとガスが発生し、毒素となって中毒死することもあるわけです。(腸毒素血症)
そこまでならずとも、肥満になるわけで。
肥満も内臓脂肪が増えると、消化管を圧迫し、消化管機能障害を起こす原因にもなります。

ここで肥満を確認する方法を。
もともとウサギの皮膚はルーズに出来ていて、私たち人間の様には皮膚が筋組織とくっついていません。(だからかなりの量の皮下補液が出来るのですが)
ウサギさんはお腹側や内臓脂肪がつきやすいのですが、それでも以前お話したように腰の辺りの背骨の触り具合で確かめる方法もありますが、今回肩口での確かめ方を教えていただきました。
まず肩の皮膚を、私たちがお腹の太りすぎを確かめるように(笑)つかみます。その時、皮膚と皮膚の間にどれくらいの厚みがあるか。皮膚と皮膚をつかんでいるようなら、肥満ではない。
ちなみに、ユキはあまりつかめません。筋肉質なのです(^^;;
反対にシジミは、たっぷりつかめます(−−)

ウサギの食餌
・野生のウサギはいつも食べている。
・フードは短時間で食べられる。
その結果は、臼歯の磨耗異常と消化管の臼歯時間が長くなる。

・いずれの牧草も繊維質は30%前後。
 アルファルファはチモシーよりたんぱく質もカルシウムも多い。
 したがって、成長期の子ウサギや授乳中の母ウサギさんにはアルファルファは良いけれど、大人のウサギさんには高カロリー・高カルシウムになってしまう。一般的にアルファルファの方が嗜好性が高い。
それぞれの特性をつかんでおく必要がある。
特にネザーは歯が悪くなりやすいので、牧草を勧める。

・野菜の摂取過剰
嗜好性が高いので多給になり、軟便をすることが多い。
水分が多く、満腹感の割りに繊維が少ない。
つまり、野菜を過剰に食べるとフードや牧草を食べる割合が減り、トータルとして繊維質が不足して、軟便になる。野菜の多給は、栄養バランスの問題から削痩(さくそう:やせる)ことがある。

うーーーん。これには多少異議アリです。実際問題、与える野菜の内容と、個々のウサギの腸内細菌藪の問題で、野菜の与え方次第だと思います。実際問題、シジミは太ってしまったし(−−)
ちなみに、我が家のウサギは「野菜主食で牧草食べ放題。ペレットは無し」です。 ただし、野菜主食にする健康上のメリットはありますが、お財布には限りなくデメリットしかありません(笑)
この話は長くなりますし、斉藤先生にご理解いただくには時間がありませんでしたし、第一他の飼い主さんがいるところでお話しする事ではありませんでしたので、今回は黙っていました(^^;;

理想の食餌
牧草主食で無制限。ペレットは1日あたり体重の1.5%g以下を、2回以上に分けて与える。
ここで質問しました。「やはり人間と同じように、年をとるほど基礎代謝量は減りますか?」
だってシジミが太ったのは、年齢によると思ったのです。
去年から与える量は変わっていません。でも冬場動きが少なくなっただけでなく、この夏で4歳。基礎代謝量も減ったのじゃないかと思ったわけです。だから、今までと同じ量を食べても太ってしまう。
ユキは特別ガンガン飛ばす子だから良いのですが、シジミは普通のウサギさんと同じ。
人間でも、基礎代謝量は年をとると若い時ほど必要としません。だから同じように食べていたら、必ず太る(^^;; かーさんがそうなのですよね。食べる量は減っているくらいなのに、太っちゃう。
先生の回答は「イエス」 で、
5・6歳以上は、体重の1%以下にしないと、牧草を食べる量が減ります。


ストレスと消化機能
・ウサギはストレスに対して、過敏に反応する傾向がある。
 ストレスは消化活動を低下させ、腸内環境を悪化させる。
・ストレッサー(ストレスの原因)になり得るもの
 恐ろしいものに追われる  
 競争相手との接近
 階級序列の不安定(上下関係の逆転等)
 仲間(人間家族含む)との離別
 住環境の変化
 肉体的ストレス(痛み)
 その他 ウサギにとって耐え難い様々なもの
この中で、仲間との別離とは「群れの一部が消える→環境・群れに危険が迫った(食べられちゃった)→ストレス」と言う構造ではないかと話しておられました。
もともとウサギはゆるい群れの中で暮らしています。群れが安定している時は安全な環境なわけで、ストレスがない。
人間に飼われているウサギは、人間も群れの一員として認識しており、結婚だ一人暮らしだので家族が増えたり減ったり、何かイベントがあって家庭内の様子がいつもと違うのも、群れの変化と感じてストレスになることもあるそうです。
なるほど。去年ユキがいきなりショック状態に陥った時は、息子夫婦が出産後我が家で暮らしている時でした。
具合が悪い時、入院させるべきか?大変悩ましい問題。
胃腸障害では、昼夜点滴等が必要ならともかく、入院・通院も控えた方が良いと思っている。
入院・通院は飼い主が安心したいだけ。
なので、通常は診察後1週間分のお薬と指示をだして、家庭看護にしているようです。

で、「だからこそ」と言いたいのが、定期健康診断です。
まぁ、その子の性格もあるのですが、できれば数ヶ月ごとの定期健診をすることにより、病院にも先生にも慣らしておくと良いのですね。
我が家ではお出かけキャリーがいつもサークルの中にあります。
いじける時追いかけられた時、逃げ込んだりして、キャリーの中は自分達の領地です。
だからキャリーの中にいる限りは、かなり安心していられるのです。
また2ヶ月に1度の健診ですから、通い始めて2年。今では先生にも慣れ、診察室でも出歩こうとします。ほっておいたら、ユキなどあちこち遊びまくるでしょう(^^;; 
コードなどあって、隙間もあって、さぞや魅力的な部屋に見えていることでしょうね。
ただし、これも個性による、です。
とても臆病なウサギさんは、どうやってもなれないでしょう。
人間より家に付くのは、ネコさんと同じですね。
ただ小さい時から連れ歩いていると、中には飼い主とならどこでもOKというウサギさんもいるのは確かです。

胃毛球症
・被毛の飲み込み 換毛期・偽妊娠などの時に多い
・幽門閉塞 詰まった時が毛球症で、発病が急
・レントゲンは臼歯過長・腎臓・肝臓・尿石症などではなく、毛球症であることを確定する為
・本症が命取りとなるのは「完全イレウス(閉塞)」と「胃穿孔」
 この場合は手術対象となるが、「AであればB]という原則論ではなく、症例の総合的評価で治療方針を決める。
・基本的には内科治療で改善できる、軽症のもの。ただし下記は例外
 急に重篤になった場合は、致死率が高い
 亜急性(徐々に悪くなる)は、あまり長期に様子を見た後などでは、少なからず死に至ることがある。
・死因としては「胃潰瘍→胃穿孔→疼痛性ショック あるいは腎肝併発症であるが、全体としての死亡率は2〜3%か?
・繰り返す個体は、飼い主が「いつものことだから、いつもの治療で治る」と楽観し勝ちだが、いつか致死性の状態になることもある。いつもの治療で×なことは、起こり得るということ。
・相当重症でも、多少の食餌を取っていることや、全身状態がひどく悪くても平気で食べる事もある。胃の張りが著しい個体は、慎重な予後判定を必要とする。

病態(病状)
・腸管うっ滞(腸管の蠕動低下)
 徐々に低下する食慾。小粒便・ジュズ便(つながりウンチ)・軟便・便が出ない・粘液だけが出る。
 お腹が鳴る。
 便と共に、白ないし透明な粘液を排出。
 元気はあまり低下しない。</色>
 ※白ないし透明〜薄いオレンジ色のゼリーのような粘液は、腸管がただれてはがれたもので、腸炎を起こしているからです。
・盲腸便秘
 盲腸内は大量の半流動物、もしくは異常な固形物
・粘液性腸症
 結腸から大量の粘液分泌。盲腸の運動低下で、盲腸内容物が酸性化する。
・鼓張症
 盲腸を中心に、大量のガスが貯留
・多くの原発性疾患に続発して起こることが多い。
 毛球症
 臼歯の過長等、食慾低下するすべての疾病
 全身麻酔後(外科手術後)
 長時間の絶食
 ストレスに起因する、蠕動低下と採食停止

予防
・牧草の多給 
 特に軟便の見られる個体でえは、高繊維食を徹底する。
・ヘアボールレメディー(ミネラルオイルのペースト)
 良く酵素系のものが良い(たんぱく質を溶かす)といわれるが、先日「胃潰瘍やびらんが出来ている場合には、胃壁そのものを溶解して胃穿孔になる恐れがあるのではないか」と言う話に、なるほどと思っている。
パパイヤやパイナップルが良い(ただし生)と言う話は多いのですが、実際に効果があると言う話と、根拠のないもの(酵素は毛自体は溶かしません)とする話と、両方あります。効くとすれば、おそらく消化器官内の毛や食物のかすのかたまり内のたんぱく質を溶かして、ほぐれやすくするといったところではないかと思っています。
ちなみに毛球予防のペーストは、潤滑油のようなものだと思ってください。ですから、完全にカチカチに固まってしまったのもは、かえって表面をコーティングして水分の吸収を妨げてしまいます。
以前他の獣医さんに聞いたところでは「発症して数日くらいなら、ペーストを使う。そうした状態の時の胃腸にメスを入れても、あまり予後がはかばかしくないので、基本的には内科治療」と言うような事を、おっしゃっていました。
・ストレスの回避
・特に長毛種の場合は、ブラッシング

以上、羅列してしまいましたが、いかがでしたでしょう?
内容的には獣医さん向けだったのですが、こうした事は飼い主も頭に入れておくと、獣医さんの説明が理解できたり、獣医さんがどのあたりを視野に入れて治療しているのかが分かり、より良いインフォームドコンセントが築けると思います。

最近色々と見聞きした話から総合すると、
・消化管機能低下に対しては蠕動を促す薬を投与。
・毛球をほぐし、脱水症状を改善するために皮下点滴。
・痛みがひどい場合は鎮痛剤投与。
・症状によっては、最低単位の抗生物質投与。
・腸内ガスを消滅させる薬の投与。
・必要なら強制給餌。
などが基本ラインであるように思っています。

獣医さんにしてみれば、「とにかく牧草を食べさせて欲しい。」なのですが、牧草主体が良いのはわかっていても、それぞれのウサギさんの個性もありますからねぇ(^^;;
それで飼い主さんは苦労するのです。
また「これが理想」とされるものや、「これは平気」と言われるものでも、そのウサギさんには合わないものもあるはずです。(我が家のユキはニンジンの葉は大好物ですが、必ず軟便になります。)
その点は、やはり飼い主さんが毎日良く観察して、「うちの子」の個性や特徴をつかみ、「うちの子」にとってのより良い生活を考える事が大事だと思いますよ。