ウサウサずのお部屋   
膿 瘍
★(19/1/5)
ついに来てしまった。
膿瘍のうさぎさん。
どうやら歯根膿瘍の様子。

歯根膿瘍は歯の根元が細菌感染して、膿がたまる病気。

(硬いペレットが原因とも言われる事も。ウサギの歯根は開放根といって、人間や他の動物のように根が閉じていません。だから延び続けるわけですが。ですからとてもデリケート。硬いペレットを食べていると歯根に負担がかかり、噛む力は歯をすり減らすのではなく、歯を奥に押し込む方に働く。ぐいぐい押し込まれる歯根があごの骨に当たって傷ついて・・・  と、今のところ理解しているのですが)
ところがこの細菌がなかなかの小悪魔で、ちょっとやそっとの薬じゃ効かない。
というか、現在特効薬のようなものはなし。
一番は嫌気性なので、傷を開いて開放状態にして洗浄して、空気にさらす。
これを繰り返す。
とはいえ、肉体があるので中にもぐれば何のことはない。
ほとんどいたちごっこ。
で、抗生物質の登場となるわけだが、ウサギに使えない抗生物質もあるわけで。
使える薬を併用して、後は根気勝負。
それでもすべてが完治するわけではない。

で、登場したのが抗生物質をしみこませたビーズ。
これを膿を取り除いた患部に埋め込み縫合します。
薬は徐々に患部に染み出し、長期に直接患部に効くので、投薬するよりウサギさんには負担が少ない。
ただし、薬効がなくなる頃に再度の埋め込みが必要な事が。

他に、広く認証されていない治験のような治療法があります。
クラビットと塩化リゾチームの併用。
さて、これは実際にどうなのでしょう。
確かにこれで快癒したウサギさんが何匹もいます。

眼窩膿瘍。歯根膿瘍。他の部分にも膿瘍は出来ます。
今の一番効果的な治療法は何なのか。
しばらく 悶々としそうです。

(19/1/7)

ウサギの膿瘍の多くは、首から上。つまり頭部に多い。
不適切な給餌による歯根への過負荷による炎症+細菌感染(緑膿菌)、歯槽膿漏や口内炎からの細菌感染。これが歯根膿瘍。
「ウサギの歯は開放根で隙間が多いから、この間に菌ががいると根絶は難しい」とは、獣医さんのお話。
眼窩の後ろに膿がたまって、目から膿が出たり、眼球が突出して失明したり、眼底に膿や出血が見られたり。これが眼窩膿瘍。
このあたりが多いようです。

一般的には先日お話した外科治療と投薬の併用が多いようですが、繰り返す事でウサギさんが参ってしまったり、長い看護に飼い主さんが疲れ果ててしまったり。
それでも完治するならよいのですが、難治性の病気なのでつらいものです。

で、投薬だけの治療法が考え出されたのですが、学術的な裏づけがまだなくあくまでも治験扱い。
多くの方が参考になさるのが下記のサイト
http://www.st.rim.or.jp/~edmonton/AbscessTreatment/
投薬内容の詳細はこちら↓
http://cgi.linkclub.or.jp/~edmonton/YYWorld/LevoLysozyme.html

もっともこれらのサイトは最近稼動していないようです。
良い治療方法ならどうして更新がないのか?
おそらく・・・あくまでも憶測ですが。
こうしたサイトを主催なさると、往々にして風当たりがキツくなることがあります。
荒らしにあったり、心無いメールをいただいたり。傷つき、疲れ果てる事が多いはず。
EZ研究会の掲示板もスパムの書き込みの嵐。管理人さんはさぞやお疲れだと思います。
こうした活動をするのは、とても勇気がいる事であると思います。
またすべてのウサギさんが、この治療法で助かるわけでもない。
そうなれば「良い治療法だと言ったのに!」という事もあるでしょう。
果たして疲れてしまったのか、それとも治療を見限ったのか(ならば閉鎖しているはず)。
このあたりは分かりません。

いずれにせよ、この治療法は日本発。
EZでも「日本の方が先を行っていると思うよ」
そうですね。何でも欧米が最先端ではないと思うのですね。
例えば、日本では市販の風邪薬に当たり前に使われる塩化リゾチーム。
これがアメリカでは未承認。
お国変われれば実情も違い、認可される薬も違えば治療法も違ってくるわけですね。

そうは言っても、学術的裏づけ(特に外国の)がないと、獣医さん達は動かないようで。
そりゃそうです。大事な命を預かるのですから、裏づけと確信がなくては動かないのがプロですから。
それでも膿瘍にしても、EZにしても、ご自分なりの考えと経験則から取り入れようとする獣医さんも増えていらっしゃるようです。

後は飼い主の問題です。
獣医さんと良いコミュニケーションをとって、何がご自分のウサギさんに必要か、しっかり見定めてくださいね。
あくまでも治療の責任は、飼い主に帰結すると思っているかーさんです。
どんな先生を選ぶかも、どんな治療を望むかも、どんな予後を願うかも、すべて最終決定は飼い主の私にある。それがウサウサずに対する、かーさんの責任の取り方です。
だって、ウサウサずは神様から私に預けたれた子たちですから。
決して人任せにはしたくないのです。
これがインターアクティブコンセント(相互信頼に基づく治療選択)だと思っています。